カスタムの定番「チョッパー」

ハーレーカスタムの王道といえばチョッパーやろう。
チョッパーといえば長く伸びたフロントフォークや、頭上にあるようなハンドルのついたハーレーをチョッパーと思うかもしれへん。
しかし、チョッパーの語源は「チョップ=ぶった切る」で元々はハンドルを切って加工、取り除いたカスタムのことをいうのや。
そう考えるとボルトオンやないワンオフパーツや加工が施されたカスタムバイクも、広い意味だとすべてチョッパーといえるやろう。
チョッパーの始まり
チョッパーはアメリカが起源でその始まりは1960年代。その頃のアメリカのバイクといえば重くてごついハーレーダビッドソンと軽量なトライアンフやノートンといったイギリスのバイクが中心やった。
一部のマニアックなハーレー乗りが軽快なバイクを作ろうと、フェンダーを取っ払いイギリス車のフェンダーに交換したり、タンクを小ぶりなものに変えたりしたのがチョッパーの始まりっちゅう説がある。
また、バイクをぺちったやつが持ち主にバレないようにパーツを取り換えたっちゅう説もあり、正解はないがどちらも正解やないかなと思う。
チョッパーっちゅうバイクを世に知らしめたのが、1968年に公開された映画「イージーライダー」やろう。ほんでハーレーダビッドソンのチョッパーが既製品に満足しぃひん若者たちの象徴として描かれ、共感を呼んだのや。
チョッパーのスタイルについて
元々ついとったパーツを切ったり、外したりするカスタムがチョッパーやけど、いくつかの種類に分類される。
デンバースタイル
リジットフレームに長く伸びたフロントフォーク、プリズミックタンクが装着されたスタイルのアメリカンや。
ロサンゼルスのカスタムショップ「デンバーズ」によって生み出されたスタイルやから、デンバースタイルといわれとる。
LAスタイル
アメリカではシンプルにチョッパーといわれとるスタイルのこと。
フロントフォークを伸ばし、外装のパーツを取り外したシンプルな外観になったスタイルで日本ではLAスタイルと呼んでなおる。
ストリートドラッグ
400mのタイムを競うドラッグレースのスタイルを指す。重心が低ぅなるようにカスタムされていて、なんしか直線番長として仕上げられたスタイルや。
ディガースタイル
フレームのネック角を変えんとトリプルツリーでオフセット量を変えてロングフォークにしたもんや。
これもドラッグレーサーが元ネタのカスタムで、グリップ力を増すためにレースの前にリアタイルを空転させていのやけど、その様子がまるで墓穴を掘る墓堀人(ディガー)に見えたから、ディガースイタイルと名づけられた。